本格的な結晶の本(のライトな楽しみ方)

最初、池袋リブロで見かけて、「これよさそう」と思いましたが、価格に躊躇して一度は見送り、しかし、やはり欲しくなって買いました。


最初のページに「結晶形に重点をおいた鉱物学入門書」、と書かれていますが、かなり本格的な専門書のように思います。わたしのような「パワーストーンから入ったなんちゃって鉱物好き」、というか「鉱物といっても、水晶とガーネットとオパールと蛍石……せいぜい数種類しか興味がないし」、「そのなかでも見た目が綺麗な標本しか欲しくない」という人間は、感想など書いてはいけないような気も……。

しかし、よい本であることは確かなので(ま、数学的な部分はぜんぜん理解できていないけど)、文系人間のライトな楽しみ方を書いてみました。

(1)鉱物を見るとき、結晶の形に注意するようになる楽しみ
今まで注意してなかったのか、という話ですが……あまりしてませんでした。

第一部「鉱物の結晶写真と結晶図」には、さまざまな結晶と鉱物の写真がこれでもかと載っています。
正四面体、正六面体など上下左右対称な形から、柱状、板状、少し潰れた形、集合結晶……。
ここだけで、いろいろな鉱物を持っている人は、自分のコレクションを引っ張り出してきて、結晶の形を確かめたくなってしまうと思う。

わたしは恥ずかしながら、これまでガーネットの十二面体と二十四面体さえ区別していなかったので(ただ「丸っこい形」としか認識していなかった)、ぐるぐる回して見て楽しみました。

それと、蛍石が6面体から8面体に変化する途中のかたちに見覚えがあり(P.28)。以前買おうと思った蛍石がちょうど「中間」で、変なかたちだな~、と思っていたのです(別に変ではなかった……)。他にも「○○面体とは少し違うのかな」と思っていたものは、「結晶のバリエーション」を見て、納得しました。

正5角12面体、正20面体が自然界にないというのは、考えてみると不思議です……。

(2)本格的に結晶学の勉強をしてみる
第二部「結晶学のはなし」は、どのようにしてこの美しい結晶ができるか……という、たぶん本書で一番大切と思われる部分。が、

……3ページ目で挫折。

もっとよく読めよって感じですけど、「日本語で書かれていて、音読もできるのに、意味はさっぱりわからない」というのは、大学院で取った統計学の授業を思い出しました。
ま、まあ(1)だけでも楽しめたからいいや!

追記)きっとまた読み返してみます……! そうだそうだ、何度も読見返せば、少しは分かるようになるかもしれない……。

(3)付録で遊ぶ楽しみ
と、(1)だけでもいいやと思っていたところ、本書は他にも付録がありました!
URLが掲載されていて、自由にダウンロードできる仕組み。
結晶の展開図は書籍の最後にも載っているけど、PDFでもダウンロードできて、このほうが印刷が簡単。


A4の紙に水晶と柘榴石(偏方24面体)を印刷して組み立ててみると……かなりでっかくなりました。そのぶん、作りやすかったけど。小さくてかわいい結晶を作りたい方はご注意。半透明の紙で作って、光に透かしたらきれいだったかしら。

こんな完全なかたちの天然の水晶があったら欲しいですね……。

また、『デジタル鉱物図鑑』のインストールや、水晶の結晶描画プログラムも入手可能になります! 
特に後者にワクワクしました。……でも、わたしのPCが古すぎて使えなかった。VBで書かれているのですが、これを動かすためのVisualStudioは、時代の流れでしょうか、MicrosoftがVisual Studio Express 2012というものを無償で配布していて、Vindows7以上ならインストールできます。(私はVBもVCも一度もやったことがなく、よく分からないので間違っているかもしれません) が、が、私のWindowsマシンはWin7より古いのだった! あー、いい加減、買い換えないと。今のマシンで何の不満もないけど。買い換えたらやってみます。

Win7以上を持っている方はインストールしてみてくださいね。
いいなあ、結晶図。

かなり中途半端な、というより上っ面な感想ですが、理系で専門的な知識のある人でなくても、鉱物好きなら結構楽しめるよ、ということで書いてみました。(パワーストーン好きは楽しめないと思いますが)


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