2012年11月28日水曜日

白骨温泉と、『大菩薩峠』と、『果てもない道中記』

 白骨温泉に行きました! というのも、今年『大菩薩峠』を読了したからなのですが。


『大菩薩峠』といわれてもまったく知らない人も多いと思いますが、大正時代から戦中にかけて書き継がれ、未完に終わった長編の大衆小説です。文庫本で二十巻。現在の大衆時代小説の、「母胎」となった作品で、とくに主人公の剣客、机龍之助の虚無的な性格は、後続作品の人物造形に影響を与えました。「眠狂四郎」を生み出した柴田錬三郎さんも、はっきりと机龍之助を意識していたと書かれています。

『大菩薩峠』は、連載当時からさまざまな批評や賛辞があり、谷崎潤一郎は、泉鏡花から大正八、九年ごろに是非読むようにと勧められて、こんな文章を残しています。

「此の作は決してチャンチャンバラバラの剣戟趣味の小説ではない。チャンチャンバラバラはほんの上っ面に過ぎないので、底を流れているものは机龍之助を中心とする氷のような冷ややかさ、骨に沁むような寒さである。(略)作中に出る人物は多くタイプが描かれているのみで、性格までは掘り下げてない。(略)けれども不思議に机龍之助の性格だけはほんとうに生きて動いている。龍之助が出て来る場面は必ず光彩陸離としている。(略)

兎にも角にも主人公の龍之助があれだけ書けていれば、ああ云う長編小説としては、その他の人間はタイプだけで結構である。(略)別に内面描写などがしてある訳ではないのだが、ただぼうっと場面へ出現するだけで、鬼気迫るような感じを与える。それがくだくだしい描写や説明がないだけに、一層生きているように思える。」
(『饒舌録』、ただし『果てもない道中記』からの孫引用)


ところで、今回泊まった宿は湯元齋藤旅館

2012年11月19日月曜日

信州松本の紅葉

今年は紅葉の当たり年だそうです。特に赤い色の発色がよいとか。



先週末、白骨温泉から松本まで走ったら、ため息が漏れました。
山の中はダケカンバが真っ黄色だし、モミジやカエデは嘘みたいな赤、赤、赤。


この文字どおり「真紅」の紅葉は、松本の縄手通りにある四柱神社です。

2012年11月9日金曜日

築地でセリを見学したときの覚書

東京でするべき88のこと」を見て思い立ち、築地のビジネスホテルを予約しました。そのときの覚書。


・「築地市場マグロ卸売場の見学について」を参考に、当日の朝、勝どき橋のそばにある「おさかな普及センター」に行く。

朝4時半に着いた時点で、私たちの前に80人並んでいた。おさかな普及センターの建物から人が溢れて、勝どき橋の方に列が伸びていた(真冬はかなり寒いだろうね) 4時40分ごろ、定員の120名に達したらしく、整理券代わりのチラシ(マップ)を配り始める。以後は列に並ぼうとしても警備員さんに止められる。

チラシには「築地市場は小売をするマーケットではなく、観光施設でもありません。ここで行われていることはショーではなくビジネスです」と書かれている!(当然だ)

・5時までの間にどんどん業者の車が中に入っていく。タクシーがやってきて、外国人観光客を下ろす。警備員さんが英語のプラカード(今日のセリ見学は締め切りました的な)を見せるが、あきらめずに粘ってる人もいる。が、もちろんダメ。